富士チャンピオンレースシリーズ第2戦、スプリントレースがいよいよ本格的に開幕!
シリーズチャンピオン獲得に向けて、熱いバトルの火蓋が切られた。

　前回の耐久レースから、ひと月足らずで行われた第二戦。開幕戦と同じように朝から快晴となり、さらに丁度いい快適な気温、サーキットコンディションはとても良い中でレースは行われた。
　今回はPorsche GT3 CupやVolkswagen GTI Cupも併催され、パドックの中もいつもに増して華やかになっている。
　昔はよく“入門クラス”といった言われかたをしていた富士チャンピオンレースも、昨今のモータースポーツ人口の減少や若年層の減少などで、毎年平均年齢が毎年上がっていったような感じがしていたが、今シーズンのエントリーリストを見ていると、若手も徐々に入ってきているようだ。
　だが親父世代も負けていない、昔からずっと続けてきたベテランドライバーに加え、久々に復活するドライバーもいる。年代層が幅広く親子世代の接戦が各カテゴリーで見られ、トップカテゴリーには無いような面白い要素もかなりある。マシンも古いものから新しいものまでレギュレーションにより互いに戦えるようになっており、毎回各所で激しいデットヒートが繰り広げられている。

　全４戦で戦われる今年のVolkswagen GTI Cup Japan 2011シリーズ、開幕戦はこの富士チャンピオンレースとの併催、第二戦はスポーツランドSUGO、第三戦は袖ヶ浦フォレストレースウェイ、第四戦は岡山国際サーキットと、全４戦ながら全国を転戦しているカテゴリーだ。
　クラスはGolf５とGolf６に分かれていて、Golf６は昨年からのモデル。ナンバー付レースとして、長年ユーザーに楽しまれているカテゴリーだ。午前中の予選で好タイムを出したのは昨年のシリーズチャンピオン、Golf６クラスの77VOING SEV GOLFを走らせる浜崎大、2’06.904のコースレコードをマークして堂々のポールポジションを獲得した。そこに00VW GOLF GTIの公木一成も2’07.962のコースレコードで続き、Golf5クラスのトップは総合5番手で72NATS日本自動車大学校GTI勅使河原隆広がこちらも2'09.508のコースレコードを更新してのポールとなっている。このクラスはスプリントでも決勝がローリングスタート形式、一周のローリングラップ後、ペースカーがコースを外れてスタートが切られた。
　ポールの77浜崎はスタートでも他車を上手く抑えての好スタートを切り、コカコーラコーナーではもう二番手以下を引き離しにかかっている、逆に二番手争いは激しく行われて、予選4番スタートの25キーパーGTIの畠中修が前に出て二位の座をキープ、この順位でチェッカーを受けた。ゴルフ５クラスも72勅使河原がそのまま逃げ切った。

Golf 6 Rank Car No. Name 1 77 浜崎 大 2 25 畠中 修 3 67 萩原 充

Golf 5 Rank Car No. Name 1 72 勅使河原 隆弘 2 5 倉持 彰彦 3 26 谷 好通

　毎回二戦ずつ5回、全10戦で戦われるこのPorsche GT3 Cup Challenge Japan 2011、今日が開幕戦となっている。
　クラス分けはカテゴリー1とカテゴリー２、カテゴリー3、OPENクラスの4クラスに分かれている。予選でトップだったのはカテゴリー２の22PCJコヤマクリニックの小山雅也、コースレコード更新の1’48.460の好タイムを出してのポールポジションとなった。そこにカテゴリー1の6KRMポルシェGT3の山口直秋、23FSFディレクションDRPの茂田久男となっている。
　第1戦決勝ではこちらもローリングスタート方式となっていて、きれいに隊列を組んだまま1コーナーに向かって行った。スタートから徐々に順位をあげてきた23茂田が4周目にはトップの座を奪い、そのままチェッカーを受ける、2位に6山口、3位に22小山となっている。
　約2時間半の間を空けての第二戦、スターティンググリットは第1戦で優勝の23茂田がポールポジション、そこにカテゴリー2の22小山と続いている。スタートが切られ23小山が快調にトップで走っているが上位陣はかなり差が詰まってくる、後半には4番手からスタートの33 KRM997CUP荻野哲生が追い上げてきて、ラスト三周でトップの座を奪いそのままチェッカーを受けたが、二番手争いも最後までわからないような接戦、そんな中、二番目にチェッカーを受けたのは6山口、22小山が3位に入った。

GT3 Cup Rd.1 Rank Car No. Name 1 23 茂田 久男 2 6 山口 直秋 3 22 小山 雅也 4 77 多田 均 5 16 西田 裕正 6 67 関野 勝利

GT3 Cup Rd.2 Rank Car No. Name 1 33 荻野 哲生 2 6 山口 直秋 3 22 小山 雅也 4 77 多田 均 5 16 西田 裕正 6 52 NAOKI FURUYA

　この日最初の決勝レースはロードスターカップ、24台のロードスターが3クラスに分かれて競い合う。
　午前中の予選でポールポジションをとったのはNB8クラスの41ガレージIワコーズμNB8昨年のシリーズチャンピオンでもある八田新一が2’07.544、唯一07秒台を出してのポール。そこに77B-MAX☆BKCEDNB8の伊藤元洋、11JoyアクレMotys☆NB8の戸田裕一という順だ。NA8では総合5番手に５大山オートアクレNA8の板谷登起雄が入り、NCトップは21新井μおやぢRロードスターがトップのポジションを手にした。
　決勝開始前の12:00時点て気温22度・路面温度33度、晴天という絶好のコンディッション、スタートは全車きれいに決まり、1コーナーに隊列を作りながら消えてゆく。一周を終えてグランドスタンド前を通り過ぎる時には、41八田、77伊藤、11戸田の予選順で戻ってくるがほぼ一秒差程度なのでまだまだわからない。総合、NB8クラスは途中一旦77伊藤と11戸田の順位が入れ代わることも見られたが、予選順位順でチェッカーを受けたNA8クラスでは予選トップの5板谷と二番手スタートの230samsNA8ロードスターの石渡幸治が激しい争い、そこにNB8の中段グループも加わり、順位が毎周回変わっている。NCクラスでは21新井が逃げ切った。
　表彰台で総合優勝の41八田は「もっと引き離せたら楽になっていたのですが楽しいレースが出来ました」と話し、NA8クラス230石渡は「後ろばかり気にして走っていました」NCの21新井は「自分ではレースは全然なってなかったです」

NA8 Rank Car No. Name 1 230 石渡 幸治 2 5 板谷 登起雄 3 81 安達 陽平 4 88 山田 健介 5 26 高市 桃介

NB8 Rank Car No. Name 1 41 八田 新一 2 11 戸田 裕一 3 77 伊藤 元洋 4 40 中井 浩司 5 78 赤石沢 清人 6 91 神谷 誠

NC Rank Car No. Name 1 21 新井 敏克 2 28 IWASA HIKARU 3 144 Aquira Stanley

　予選でトップだったのはNA6の1EJ-Wing☆IDI NA6の前田圭紀、そこに7大山オートアクレアクセスNA6の茂木文明、15コーンズIDIロードスターの毛塚広幸と続く、この三台のタイム差はわずか0.3秒以内だった。NB6では43ガレージＩワコーズμNB6の後藤満がトップ、デミオでは47 I&R SLyデミオの落合立成がトップといったスターティンググリット。
　スタート直後から上位陣でも激しい争いが繰り広げられて、1コーナーにも並んで入っていく姿が見られた。一周を終えて戻ってきたときには7茂木、1前田、15毛塚の順だがまだその差は開いていない。一方デミオでも上位陣の差がほとんどない状態で周回を重ねてゆく。
　レースが半分を迎えたところで、トップ争いの4台に周回遅れのデミオもが混ざり、ますます戦いが激しくなる中、1前田がスピンをして順位を下げてしまった。そんな激しいレースの中7茂木が逃げ切り優勝した。こちらも最後まで行方のわからなかったデミオは0,4秒差で47落合が逃げ切り、こちらは大差をつけての優勝となったＮＢ６は43後藤が優勝した。
　7茂木は「トップ三台が早いので、まさかそこから抜けられるとは思いませんでした。逃げることに慣れていないので難しかったですがとても嬉しいです」と話し、NB6の後藤は「まだまだですね。出来ることならNA6と良い勝負ができればと思っています」とコメント・デミオの47落合は「皆さんありがとうございます、ようやくここに立つことができました」と嬉しさをあらわしていた。

NB6 Rank Car No. Name 1 43 後藤 満 2 10 桑野 秀規

NA6 Rank Car No. Name 1 7 茂木 文明 2 15 毛塚 広幸 3 321 神谷 慶佑 4 882 杉岡 尚人 5 1 前田 圭紀 6 73 高橋 功典

DEMIO RACE Rank Car No. Name 1 47 落合 立成 2 72 楠 勇樹 3 85 奥津 智貴 4 26 佐藤 和洋 5 71 稲本 一隆 6 83 福原 和明

　第1戦となるこのクラス、前回の耐久に出場したマシンもいるが、スプリントでは今年最初のレースとなっている。
　決勝グリットの順はポールがNA1600クラス37四季の森歯科IDIウィナーG86秋元優範、そこに73ウィナーグループIDIユーノス小宮伸介と続き、NA1600やアクシオ勢の後に12グリット空けて、24プロμ・ミッドランド・シルビアの瀧下貴之を一番前にMR2勢やN1600が続いている。
　スタート直後には3台並んで1コーナーに消えていくという先頭争いが繰り広げられ、上位陣は毎回入れ代わるほどの激戦、三周目を終える頃には7番手から追い上げてきた65高橋商店アクレSPM・NA6の高橋和雄が二番手まで上がってきて73小宮に襲い掛かる。5周目にとうとう前に出たが、小宮との差は毎回一秒ほどで、コーナーごとに激しい戦いがみられた。
　MR2のクラスでも4文祥堂AS柳本MR2。阿部恵一と3ピットロードＭ制動屋ＭＲ２土取謙太郎が最後まで気の抜けないトップ争い、それを制したのは3土取だった。そしてN1600クラスでも240ガレージアネックス・μ･レビンの山口崇と40オートサービス柳本86レビンの柳本文彦が終盤まで接戦、最後に前を守ったのは240山口だった。
　シルビア180クラスでは24瀧下がトップの座をゆずらずにそのままチェッカーをうけ、カローラアクシオクラスは14TKM Power magic里山勉が一旦は二番手になったものの後半で巻き返して優勝した。

SILVIA-180 Rank Car No. Name 1 24 瀧下 貴之 2 11 大山 雅樹

MR2 Rank Car No. Name 1 3 土取 謙太郎 2 4 阿部 恵一 3 26 藤永 雅彦

NA1600 Rank Car No. Name 1 65 高橋 和雄 2 73 小宮 伸介 3 37 秋元 優範 4 31 高橋 賢一 5 6 阿波島 武

N1600 Rank Car No. Name 1 240 山口 崇 2 40 柳本 文彦 3 36 大石 重之 4 42 中川 達彦

AXIO GT Rank Car No. Name 1 14 里山 勉 2 60 吉田 利昭

　今シーズン第2戦となるクラス、第1戦では0LEIJUNディープレーシング10VのOSAMUと14webAqua 10VZAP EDの武平良介の激しい戦いが行われた。
　今回の予選から前回も絡んできた37B-MAX・RD10VのDRAGONもまた入って三台ともコースレコードを更新しながらのバトルが繰り広げられた。
　ポールはベテランの0 OSAMU、14武平、37DRAGONというスターティンググリットとなった。FJ1600では第1戦優勝の18プロジェクトKKマース関口SKの川村正徳がトップからのスタートとなった。
　決勝スタートではトップの０ OSMUが14武平を押さえてトップで1コーナーに入っていく、そこに続く37 DRAGON、OSAMUと武平は毎周回一秒以内の僅差で周回を重ねる、DRAGOＮも引き離されずにそこについていく形で3周が終了した。その後ダンロップコーナーで並んだトップ二台が接触、OSAMUはこれでレースを終えてしまい13位にまで順位を下げた14武平だが最終的には5位にまで追い上げた。
　上手くかわせた37DRAGONはその後順調に周回を重ね、嬉しい優勝、二位には予選6位から順位を上げてきた7ZAP HITACHI 10Vの中山雅佳、3位には22ペースメーカー150WM10Vの赤堀憲臣が入ってきた。
　レース中にもコースレコードを更新した37DRAGONは表彰台で「棚ボタだったですけれどしっかりと走っていれば大丈夫と思っていました。シリーズチャンピオンを狙います！」と話し、FJ1600の川村は「後ろを見ずに前だけを見て一生懸命　走りました」と話していた。

Super FJ Rank Car No. Name 1 37 DRAGON 2 7 中山 雅佳 3 22 赤堀 憲臣 4 1 湯澤 翔平 5 66 菊地 悠 6 36 田中 正隆

FJ1600 Rank Car No. Name 1 3 川村 正徳 2 6 笹尾 哲也 3 20 柿島 昭一