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2008/4/19 Sat.20 Sun 富士チャンピオンレースシリーズ 第1戦 ダイジェスト



Formula4

 すでにもてぎで開幕戦が行われ、これが東日本シリーズの第2戦となるF4。前回2位で、昨年のチャンピオンでもある位高敬が不在の中、2番手の松沢隆弘にコンマ5秒の差をつける、1分42秒337でポールポジションを獲得したのは土屋祐輔。計測直前になって1コーナー付近で小雨が降ったため、「順位はともかく、レコードを更新できなかったのが悔しい」と、視線はさらなる高みに向かっていた。
 決勝では土屋がロケットスタートを決め、1コーナー立ち上がりでは早々と後続に明確な差をつける。これに続いたのは予選4番手の野呂立。「スタートだけはいつも」決めて、松沢と大波肇を従えた。しかし、抜かれたふたりも負けてはおらず、2周目のストレートで松沢が野呂をパス。続いて大波が襲いかかる。
 しばし続いた激しいバトルの末に、大波が9周目の1コーナーで逆転なって、野呂を表彰台から引きずり下ろした。その間もトップを走るのは土屋。だが、リードが4秒にまで達すると伸びがぴたりと止まり、時には松沢のペースの方が勝ることも。「ちょっと後ろを意識し過ぎて、守りに入ってしまいました。もっと離せれば良かったんですが、このぐらいの差だとワンミスですぐ近づかれちゃうんで……。ともあれ、2連勝なんでシリーズのことを思えば大きいですね」と土屋。2位には松沢がつけ、こちらは自己最上位を更新した。3位は大波が獲得。


Rank Car No. Name
1 14 土屋 祐輔
2 50 松沢 隆弘
3 17 大波 肇
4 77 野呂 立
5 2 川口 正敬
6 51 久保田 克昭


 

FJ1600

 予選は見栄張る週末派が終始トップにつけ、一時は1秒以上の差を2番手につけていたが、終了間際になって高梨寛也がタイムアップ。それでも週末派の1分55秒124に対し、高梨は55秒616と、ほぼコンマ5秒の差をつけられていた。
 決勝ではスタート直後の1コーナーで接触があり、予選5番手の寺島純がその場でリタイア、そして3番手だった渡辺義人も大きく順位を落としてしまう。そのハプニングを尻目に、素早く1コーナーをクリアした週末派はオープニングの1周だけで1秒2ものリードを確保。そのままの勢いで12周を走り抜き、最後は14秒もの大差をつけて優勝を飾った。
 対照的に盛り上がりを見せたのが2番手争い。まずは高梨が瀬川健児を従えたものの、3周目の1コーナーで接触し、高梨がノーズに損傷を受けてしまう。それでもバトルはなお続いたばかりか、やがて6番手スタートだった関根正人も加えることに。三つ巴の戦いは、最後のフィニッシュライン前で横一列に。誰が先に飛び込むか注目されたが、2位を得たのは関根で、高梨、瀬川の順でフィニッシュした。
「デビューウィンです」とうそぶく週末派ながら、その正体は昨年のスーパーFJもてぎチャンピオンの井川高博。「富士でレースを始めたんですが、今まで魔物が棲んでいたのか、一度も勝てなかったんです。富士では初優勝で間違いありません」と笑顔で語った。


Rank Car No. Name
1 1 見栄張る週末派
2 37 関根 正人
3 7 高梨 寛也
4 3 瀬川 健児
5 60 山浦 資智
6 21 星 健太


 

ロータスカップジャパン

 今年は富士スピードウェイとツインリンクもてぎを舞台に、全5戦での開催が予定されているロータスカップジャパン。ロータスの最軽量モデル、エリーゼSを用いるナンバーつきワンメイクレースは今年で2年目を迎え、ますます活況を呈している。クラスはエキスパートとクラブマンに分かれ、国際ライセンスホルダーが対象のエキスパートクラスは、いくら好タイムをマークしても後方グリッドからのスタートが義務づけられる上に、賞典外として表彰台に立つことは許されない。だが、それを承知で出場するゲストドライバーは、主にスーパーGTに出場するプロフェッショナル。どんな激走を見せてくれるのかも焦点のひとつとなっている。
 今回のゲストドライバーは荒聖治。「エンジンが今ひとつ伸びない」と悔しそうに語るも、記されたトップタイム、2分9秒689は新たな富士のレコードタイムとなった。また、同じくスーパーGTに参戦する高橋一穂も3番手タイムをマークした。一方、このふたりに割って入り、ポールポジションからスタートすることになったのは「フル参戦は今年から。昨年はこのレースを2戦やりました」と語る遠藤浩二だ。その遠藤、そして5番手から荒井勉が素早く飛び出し、1周目をリードしたものの、ともにジャンピングスタートと判定され、ドライビングスルーペナルティを命じられてしまう。
 驚くべくは、その1周目終了時点で、荒が10台を抜いて4番手に上がっていたこと。次の周には新井、篠原祐治を相次いでかわす。3周目の1コーナーで篠原に一度は抜き返された荒だったが、4周目には再逆転し、続いて遠藤もパス。その直後に遠藤は新井に続いてピットに。
 もはや荒に敵は存在しなかった。「全部抜けたから、気持ち良かったけど、トップに立ってからが10周とはいえ長く感じられました」というのは、間違いなく本音だったはず。一方、抜かれたとはいえ、篠原もその後は高橋を含めた後続を寄せつけず、クラブマンクラスでは圧勝。「たった一度とはいえ、荒さんを抜いたことは孫の代まで家宝にします!」と篠原は初優勝以上に、そのことを喜んでいた。2位は秋葉有一が獲得し、3位には池沢早人師がつけた。


Rank Car No. Name
1 2 篠原 祐二
2 16 秋葉 有一
3 8 池沢 早人師
4 57 倉田 道夫
5 75 大野 貴史
6 27 大槻 往久


 

4時間耐久レース

 富士チャンピオンレース開幕戦恒例の4時間耐久レースには、40台がエントリー。ロードスターカップとNA1600以外のクラスすべて出場可能なのだが、エントラントがより競争の激しいクラスを求めたのか、MR2やAE101、シルビアなど一部のクラスは参加ゼロという状況だった。6番手まではAE111勢が占め、ポールポジションは2分2秒108をマークした#5 小島寛之/太田侑弥組が獲得。これに#46 溝口司/小野田貴俊組がコンマ1秒差で続き、決勝も接戦になることが予想された。
 しかし、実際には#5太田がスタートから飛び出し、わずか1周で2秒ものリードを確保。そのままのペースで差をどんどん広げていく。驚くべくはハイペースでも燃費に優れ、#46小野田ですら、ほぼ20秒の差をつけられてなお1周ピットストップを遅らせ、23周目にようやく小島へと代わったことだ。その前後から時おりコースに雨粒が落ちるようになるが、#5小島組の快進撃に水を差すことは許されなかった。

 大差をつけられてもなお、2番手を走行していたのは#46溝口組。しかし、42周目に2度目のピットストップを行ったのも束の間、たった6周でまたピットに戻ってきた!「ガスケットが抜けてしまった……」と溝口。無念のリタイアを喫し、これで#5小島組は周単位でのリードを後続に対してつけることとなる。代わって2番手に浮上したのは#90 市丸聡/長妻実/本吉正樹組。昨年のウィナーと元アルテッツァシリーズチャンピオンが含まれているだけに、終盤の追い上げに期待がかかったが、それが許されなかったどころか、ゴールまであと10分というところでドライブシャフトが破損。ピットから離れることは許されなかった。
 その結果、4周もの大差をつけて#5小島/太田組が優勝。「昨年もトップを走ったんですけど、途中でエンジンがドカーン(笑)。1年ぶりに悔しさを晴らすことができました。展開としては、まったく予定どおり。何にもトラブルなく、今年はスムーズに走れました」と小島。土壇場で2位を得たのは#40朝倉潤司/柳本純一/マナブ/田代拓也組だった。4位までをAE111勢が占める中、今年もN1600のAE86が大活躍。山口崇/斉藤雅之/山本俊之/相良栄作組が、総合でも5位に。

 続いて激しく競われたのがEP82勢のN1400ながら、トップに重量違反があって失格に。#22大竹直/デパマン石渡/鈴木俊之/関野祐介組が繰り上がって優勝に。総合でも6位を獲得。ロードスターでは#21あすか/さかぼん/佐々木義正組、そして#65高橋和雄/オノタカユキ組が終始激しく争い合っていたが、最後は4秒差で#21あすか組が逃げ切りに。N1000では#7深沢雅文/釆女秀樹組が優勝を飾っている。


Rank No. Class Class
Ranking
A Driver B Driver C Driver D Driver
1 5 AE111 1 小島 太田    
2 40   2 朝倉 柳本 マナブ 田代
3 10   3 阿部 渡辺    
4 91   4 葛生 窪田    
5 24 N1600 1 山口 斎藤 山本 相良
6 22 N1400 1 大竹 デパマン 鈴木 関野
7 21 ロードスター
NA6
1 あすか さかぼん 佐々木  
8 65   2 高橋 オノ    
9 27 N1400 2 小林 新山 はやし  
10 92   3 岩月 大滝 永田  
11 44 ロードスター
NA6
3 わがまま 高橋    
12 57 AE111 5 下野 清水 塩野  
13 26 N1400 4 矢口 山本 島田  
14 0   5 戸敷 杉山 富田 三井
15 3 ロードスター
NA6
4 河西 平野 清水  
16 41   5 八田 唐木    
17 910 N1400 6 上山 船木 益田  
18 79   7 黒川 冥賀 本田 早崎
19 4 ロードスター
NA6
6 松井 伊藤 中井  
20 77   7 ヤタサン 藤島 五十嵐  
21 17 N1400 8 鈴木 悦見    
22 9 ロードスター
NA6
8 三浦 内池 国広  
23 7 N1000 1 深沢 采女    

Rank No. Class Class
Ranking
A Driver B Driver C Driver D Driver
24 2   2 てらだ あおき    
25 56   3 佐藤 菅野 金谷  
26 103 デミオ 1 R.P.M 辻戸    
27 55   2 里山 近藤    
28 75 ロードスター
NA6
9 二宮 尾崎    
29 15 N1000 4 梅田 岩本 日向
30 54   5 山田 渡辺    
31 51 デミオ 3 坂口 高橋    
32 8 ロードスター
NA6
10 雨宮 牧田 持田 伊藤
33 25 N1000 6 佐藤 ぐんじ 石本 石綿
34 16   7 篠原 ナリタダ    
35 29   8 大野 山本 浅野 難波
36 76 ロードスター
NA6
11 鷲頭 福嶌 佐藤  
37 90 AE111 6 市丸 長妻 本吉  





 

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