スタートで出遅れた星野が大逆転優勝でチャンピオンも逆転で獲得
最終戦で初PPを奪ったのは入江直。ランキングトップの高橋和雄が2位と好位置につけ、同2位の里山勉は11位と苦しいポジション。同3位の星野宏元が3位、同4位のわがままミチオ君が7位につけ、混戦必至となった。 スタートも決まりトップに立ったのは高橋で、里山も1周目に6位へ。ところがこの2台に対して反則スタートのためにドライブスルーのペナルティが課せられてしまい、2台はチャンピオン争いから脱落。いっぽう星野はスタートに失敗して1周目を10位で帰って来た。またわがままミチオ君も21位と大幅ポジションダウン。星野が逆転チャンピオンを獲得するには4位以上まで浮上しなければならない。 トップ争いは中盤までに10台ほどに絞られて、入江、野呂宗幸、雨宮恵司らが毎周のようにトップを入れ替えながらのバトルに。ここへ驚異の追い上げを見せた星野が追いつくと、終盤には野呂、星野の直接対決となった。ファイナルラップの1コーナーでとうとう星野がトップを奪いそのままチェッカー。2位に雨宮、3位にたかつかかずがゴールして桐葉学院勢が表彰台を独占することとなった。「エンジンの吹けが悪く、コーナーで飛び込むしかないと思って走りました」と星野。鈴鹿から富士に走りの舞台を移して初めて獲得したチャンピオンににっこりだった。
2007 富士チャンピオンレース シリーズ 表彰式
2007年11月18日雪化粧を始めた富士山を望む富士スピードウェイにおいて、富士チャンピオンレース第6戦(最終戦)が開催され、すべてのクラスでシリーズチャンピオンが決した。 同日ピットビルA棟2Fのクリスタルルームにおいて、この日にレースが開催されなかったクラスの選手たちも参加して、シリーズ表彰式が盛大に行われた。大会審査委員会 篠原孝道委員長のあいさつ、大会組織委員会 田代昭男委員長による乾杯の音頭で表彰式が開幕した。しばしの歓談となり、ケータリングのテーブルはあっという間にお腹を空かせた選手やスタッフが行列を作り、用意された料理をを満喫していた。 和気藹々としたムードの中、FJ1600クラスから表彰が行われ、各クラス表彰される中のインタビューでは、互いの健闘を讃えつつ、笑いあり、拍手ありのアットホームな表彰式となった。 各クラスの表彰も無事終わり、宴もたけなわとなったところではあったが、'08年度の富士チャンピオンレースでの再会を約束し、田代委員長の中締めで'07年シリーズ表彰式がお開きとなった。
大ベテラン深沢が巧みな走りを披露し王座獲得 デミオはR.P.M/Hが3戦3勝でチャンピオンに
予選でPPを獲得したのはランキング4位の石綿龍之助。逆転チャンピオンを狙うランキング3位の川原まさゆき。しかしポイントリーダーの深沢雅文もしっかり3位につけた。同2位のてらだただしは予選5位につけた。またデミオでは2戦2勝のR.P.M/HがPPを獲得した。 6位以上でチャンピオン獲得となる深沢はスタートを決めて1コーナーまでに2位、そして100Rでイン側からトップを奪い、序盤に2位に1秒以上のリードを奪った。しかしlここに川原が追いつき5周目のダンロップコーナー手前でアウト側からトップを奪還。一方石綿には反則スタートのためにドライブスルーのペナルティが課されることになった。中盤は石綿に深沢が続き、最終セクションでは距離が接近するがストレートで離される展開に。そしてこれに辻戸伸公が続いた。一時は1秒近く離されていた深沢だったが、徐々にその差を切り詰めていき、ファイナルラップの2コーナーから石綿と並びながらコカ・コーラコーナー、そして100Rへ。ここでとうとう深沢が前に出て最後のストレートも何とか抑えきってゴール。N1000のチャンピオンを初めて獲得した。「4速がきつくてストレートが伸びなかったけど、ずっとチャンスは狙っていたよ」と深沢。「10何年かぶりのタイトルでうれしい」と相好を崩した。 4台が参加したデミオは、終始R.P.M/Hがレースをリードしていたが、7周目の1コーナーでオーバラン。これで坂口昌也がトップに立った。しかし終盤R.P.M/H再逆転して3連勝。チャンピオンを獲得した。
N1000
DEMIO
NA1600は太田が26秒の大差をつけて圧勝 荒れたMR2は2位ゴールの中村が戴冠
NA1600クラスでは、青みがかったシルバーのAE111で登場した太田侑弥がコースレコードとなる1分54秒616で他を2秒以上も引き離して堂々のPPを獲得。ランキングトップの椎野雅之は6位ゴールでもチャンピオン獲得で予選は6位に。MR2クラスでは逆転チャンピオンを狙うランキング2位の大石重之がPPを獲得し、ポイントリーダーの中村徹が3位に。AE101クラスでは1点差でポイントリーダーの秋本康之が3位、2位の白井利明が2位で目が離せない状況となった。シルビアクラスでは西田広一郎が、またN1600クラスでは山口崇がそれぞれPPを獲得した。 スタートから他を圧倒して独走となったのは太田。このままひとり旅のレースとなり、他クラスをすべて周回遅れにするほど。椎野も5位でゴールしてチャンピオンを獲得した。MR2では予選4位の谷田伸行、大石、予選2位の秋葉康隆、中村の4台が接近戦を展開していたが、大石のマシンにトラブルが発生してスローダウン。7周目にストップとなってしまった。谷田と秋葉のは激しいバトルの後方で様子を伺っていた中村は7周目の100Rでスピンを喫し4位まで脱落。しかし8周目に3位の中川達彦がストップ。さらには9周目にはトップ走行中の秋葉もストップ。これで谷田が難なくトップに躍り出て優勝。中村は2位でチャンピオンを獲得した。AE101はポールからスタートしてトップ走行中の石川真人が7周目にストップ。これで予選5位からトップ争いに加わった實尊利、秋本のバトルに。この2台は終盤まで順位を入れ替えるバトルを展開したが、實が逃げ切って優勝。2位の秋本がチャンピオンを獲得した。またN1600は石野が、シルビアは西田がそれぞれ優勝でチャンピオンを獲得した。
AE101
MR2
N1600
NA1600
SILVIA
岸VS吉田、九州勢の激しいトップ争いが展開 優勝は岸の手に、王座は吉田の手に!
九州から遠征のポイントリーダー吉田宣弘と6点差でこれを追う2位の岸良一。予選では岸がPPを獲得して吉田が2位。そしてレースもこのふたりだけが後続を引き離しての終始激しいトップ争いを展開した。1周目に3位以下を2秒以上も引き離した2台の超接近戦は、まるでチームメイト同士でレースを楽しんでいるかのよう。幾度となくポジションを入れ替えながらも息詰まるレースを展開していった。終盤10周目の1コーナーで、優勝でチャンピオンを決めたい吉田が前に出るも、最終コーナーからコントロールラインまでに岸がトップを奪回。このままほぼ並んだ状態でチェッカーを受けた。優勝を飾ったのは岸で、吉田は0.014秒差というほんの数cmの差で2位となり仮表彰台もがっくりと肩を落としたままだった。優勝した岸は「子どもが生まれて初めてサーキットに連れてきました。勝ててよかった」と大喜び。吉田は「自分なりに完璧な展開だったけれど、ギリギリで抜かれて悔しい」とチャンピオン獲得よりレースの結果を悔やんだ。なお、3位には長野から参加の宮沢孝由がスタートこそ出遅れたものの、2周目に3位を奪回して中盤以降は逃げ切ってゴール。大勢の応援団の前でうれしい表彰台を獲得した。
サイドbyサイド、手に汗握る熱戦を制したのは大竹 シリーズチャンピオンは3位ゴールの馬杉の手に
42.5点のポイントリーダー、馬杉秀昭、32点で逆転優勝を狙う矢口真吾。この二人に絞られたチャンピオン争い。予選でPPを獲得したのは矢口で、馬杉は5位と出遅れた。 スタートを決めたのはPPの矢口、3位の吉井豊、2位の小山雄一の3台で、これに予選8位の大竹直、予選4位の白井利明が続き、その後ろは馬杉を先頭とする大きなグループができて大混戦。2周目に吉井がトップを奪うと中盤には8台ほどのグループが激しいバトルを展開していった。3周目に2位へ浮上した大竹は6周目の1コーナーでとうとうトップを奪取。これに吉井、小山、するするとポジションを上げてきた馬杉の4台がトップグループを形成した。PPの矢口は3周目に5位へダウン。さらに終盤の9周でマシントラブルかピットインして残念なレースを終えた。7周目の1コーナーで吉井が再びトップへ。しかし次の周の1コーナーでは大竹が再逆転。するとここで大竹が抜け出してトップでチェッカー。吉井、馬杉、小山が一団でこれに続いてゴール。馬杉が今年のチャンピオンを獲得することになった。また5位には予選11位から追い上げたこれがレース3戦目の加藤秀皓がゴールとなった。
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