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2007/4/7Sat.8Sun 富士チャンピオンレースシリーズ 第1戦 ダイジェスト



4時間耐久レース

'07富士チャンピオンレース開幕戦。アクシデントを跳ね返し、
総合優勝を手にしたAE111市丸・山本組

 シリーズ開幕戦恒例の4時間耐久は8クラスの混走で争われ、ポールポジションをAE111の#4太田侑弥/小嶋ひろゆき/溝口司組が獲得。2番手の#90市丸聡/山本啓介組にほぼ2秒の差をつけ、圧倒的な速さを見せた。決勝でも#4太田組は、好スタートを切って1コーナーをクリア。しかし、その後方では予選2〜4番手の車両が接触するアクシデントがあり、対抗馬と目されていた#90市丸組は8番手に後退。予選3番手の#40今村陽一/柳本淳一/一ツ山敬介/馬場勝彦組に至っては、リヤサスペンションにダメージを負って、ピットでの修復を余儀なくされる。
 その後、2分4〜5秒台のハイピッチで周回を重ね、後続を大きく引き離してトップを快走していた#4太田組ながら、46周目に差し掛かったところで、コース脇に突然ストップ! 「ガソリンはまだ残っているはずなので、たぶん燃料ポンプのトラブル」とはメカニックの弁。それから各々ピットストップのたびトップは目まぐるしく入れ替わり、また#4太田組に限らず優勝候補と目されたAE111勢にアクシデントが相次ぐ中、生き残り合戦に勝ち残ったのは、#90市丸組だった。

 69周目からトップに浮上し、最後のピットストップを終えた直後も落としたポジションはひとつだけ。逆に#90市丸組がピットに留まっている最中に、トップへと躍り出たのはN1400の#22大竹直/デパマン石渡/鈴木俊之/関野祐介組EP82だったが、皮肉にもその直後にクラッチが壊れ、マシンを止めてしまう。これで#90市丸組はわずか1周でトップに返り咲く。その時点で2番手を走るは、N1600の#8石野博也/平井徹/森西秀雄/三芳勉組AE92。#90市丸組との差は1分30秒にも及んでいたが、これが1周ごと秒単位で縮まっていく。残りは40分を切っているが、死力を振り絞って走る#8石野組のペースからすれば、逆転も夢ではないようにさえ見えた。ところが、その#8石野組にチェッカーまで12分というところでオレンジボール旗が出される。見れば、ボンネットが外れかけているではないか。その後、ピットに戻るはめとなり、逆転の夢は潰える。

 また、その間、レースを盛り上げていたのは3番手争いだ。N1600の#24斉藤昌隆/山口崇/斉藤雅之/山下俊之組AE86を、シルビアの#60徳田昭/望月宏司/山下將志/塩谷烈州組が激しく追い立てる。残り10分は、完全なテール・トゥ・ノーズ状態。必死の抵抗を重ねた#24斉藤組だが、ラスト3周ついに逆転を許すことに。終わってみれば、総合の表彰台に異なる3クラスのドライバーが並ぶこととなった。
 「スタートに出遅れたせいで、1コーナーで挟まれて接触してしまったんですが、ダメージを最小限に留められたのは不幸中の幸いでした。いきなりやっちゃったミスを、市丸さんにカバーしてもらいました」と#90 AE111の山本が語るが、市丸は「終わったことだから」と責めることはなかった。「それより、ちゃんと判断してすぐ引いたから、大したダメージにならなかったし、ピットの判断も良くてすぐクルマを呼び寄せて、給油と合わせて修理もできたから、ロスを最小限にできた。ただ、#4番がリタイアせずに走り続けていたら、たぶん勝てなかったでしょうし、優勝候補にトラブルが相次ぎましたからね。最後はガソリンもぎりぎりでしたから、とにかく運に恵まれました」と市丸。昨年のチャンピオンである市丸は、引き続きAE111クラスに出場し、連覇を狙うとのこと。山本も同クラスへの参戦が決まっている。


Rank Car No. A Driver B Driver C Driver D Driver
WINNER 90 市丸聡 山本啓介    
2nd 8 石野博也 平井徹 森西秀雄 三芳勉
3rd 60 徳田昭 望月宏司 山下将志 塩谷烈州


ポイント獲得ドライバー
NAME POINT
市丸 聡 10
山本 啓介 10
秋本 康之 10
秋葉 康隆 10
石野 博也 10
平井 徹 10
冥賀 直文 10
小松 一臣 10
深沢 雅文 10
悦見 航 10
高塚 和 10
里山 勉 10
徳田 昭 10
望月 宏司 10
坂口 昌也 10
北田 辰男 10
今村 陽一 7.5
柳本 純一 7.5
鈴木 理知也 7.5
高橋 賢一 7.5
馬杉 秀昭 7.5
大滝 克典 7.5
佐藤 優 7.5
菅野 良男 7.5
星野 宏元 7.5
小笹 政昭 7.5
古明地 裕之 6
奥田 武一 6
白井 利明 6
なかむらともき 6
あすか 6
大井 正伸 6
日向 昇司 5
梅田 幸蔵 5
オノ タカユキ 5
マナブ 5

Formula TOYOTA

国本チャンスを生かし、冷静な走りで初勝利!! 
井口、PP獲得もスタートミスで2位フィニッシュ!

ポールポジションは井口卓人が獲得したが、松井孝允と国本京佑がコンマ1秒差で続き、決勝での大激戦を予感させることに。しかしながら、スタートに井口、国本ともに出遅れ、トップに立った松井はオープニングの1周だけで1秒6ものリードを奪う。その後もファステストラップをもマークして逃げ続けた松井だったが、6周目のヘアピンでシフトミス、その際にオーバーレブまでしてしまう。これで国本、井口が一気に近づいたばかりか、松井はエンジンのパンチを欠いて、ポジションキープを許されず。8周目にトップに立った国本は、井口の猛攻を冷静に対処し、そのまま逃げ切ることに。「スタート以外はノーミス」の走りでフォーミュラトヨタ初優勝を飾った。結局、松井は4位まで後退。11週目のオーバーテイクで3位フィニッシュは、レースウィークに入って出場が決まったという松下昌揮。緒戦からの表彰台に、確実な手応えを感じていたようだ。


Rank Car No. Name
WINNER 31 国本 京佑
2st 8 井口 卓人
3rd 1 松下 昌揮


 

Formula4

ルーキー土屋Pole to Winで初勝利!!
位高痛恨のミスで2連勝を逃す!

ルーキー土屋祐輔がレコードタイム更新に、あと一歩と迫る1分41秒816をマークしてポールを獲得。これに開幕戦ウィナーの位高敬がコンマ3秒差で続く。決勝では苦手というスタートを土屋が失敗し、4番手まで後退。代わって位高がトップに立ち、そのまま逃げ切ることが予想された。しかし、土屋は2周目に久保田克昭を、そして5周目に加藤信幸をかわして、その勢いのまま位高にも迫る。レスダウンフォースのセッティングが決まって、ストレートで土屋は一気に差を詰めるも、老練なテクニックを自慢とする位高は1コーナーでガードを固めて、逆転を許さない。だが、11周目のブレーキング合戦を制したのは土屋。位高は痛恨のオーバーランで、ついに順位を落とすことに。土屋は4輪レース4戦目で初優勝を飾り、「いいクルマを与えてくれたチームのおかげです」と感謝の念も忘れず。それまでの貯金が効いて、何とか位高は2位でフィニッシュ。3位は加藤が獲得。


Rank Car No. Name
WINNER 14 土屋 祐輔
2st 8 井高 敬
3rd 22 加藤 信行


 

FJ1600

九州から遠征の吉田、
昨年の悔しさを晴らし富士初優勝!!

昨年のもてぎチャンピオン、井川高博が富士にも進出。ただひとり1分53秒台をマークしてポールポジションを獲得する。決勝でもオープニングラップをリードしたが、2周目の1コーナーで吉田宣弘との激しいブレーキング競争の末に、コースアウトしてリタイア。吉田は2番手に浮上した、チームメイトの岸良一とともにスリップストリームを使い合って、さっそく逃げの構えに入る。しかし、8周目のネッツコーナーで岸がシフトミス。これで後続グループに飲み込まれたのとは対照的に、吉田は完全に独走態勢へ。そのまま逃げ切った吉田は九州からの遠征。富士での初優勝を飾った。「去年、富士ではポール獲ったのに、エンジンが壊れて決勝出られずということがあったので、やっとリベンジが果たせました」と吉田。やはり遠征組の岸とともに表彰台で笑顔を見せた。2位の宮沢孝由は、なんと予選15番手から着実に抜き続けて、初めての入賞を果たしている。


Rank Car No. Name
WINNER 33 吉田 宣弘
2st 86 宮沢 孝由
3rd 11 岸 良一


 

 

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