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第2戦
昨年、ここ富士で優勝経験もある藤田祐貴だが、ポールポジションを獲得したのは今回が初めて。しかし、磯貝尚緒がコンマ04秒差の僅差で続き、背後に続くのは井川高博や岸良一、吉田宣弘に宮沢孝由といった、前回もトップを争い合った強者ばかり。決勝で大激戦が繰り広げられることは想像に難くなかった。実際、最初の2周こそ藤田と磯貝の一騎討ちとなったが、すぐに岸が追いつき、3周目のリーダーに。やがて残りの3人も加わって、予想どおりの展開となる。5周目までは岸がトップを走るが、もちろん逃げ切りは許されず。磯貝と井川がトップを奪うが、そのつど奪い返した岸だったが……。
最終ラップに突入した段階でトップにつけていたのは岸ながら、スリップストリームから抜け出した井川と吉田が並んだまま1コーナー、そしてコカコーラコーナーに差し掛かる。その結果、前に出たのは吉田。逆に岸と井川は軽く接触、その脇を藤田がすり抜ける。しかし、勝負はこれに留まらず、岸はダンロップコーナーでブレーキを遅らせて逆転を狙った。ところが、十分に減速できず、今度は藤田と接触してしまう。ここで漁父の利を得たのが磯貝と宮沢。
このハプニングにより、吉田はひとりでチェッカーを受けることとなり、2連勝を達成。たった半周、トップを走っただけで優勝した吉田は「今回はちょっとエンジンの伸びが欠けているな……という感じだったので、着いていければいいやと思っていたんですけどね。こうなったら富士に集中します!(本来ホームコースである)オートポリスの方は、こないだリタイアしたので目がなくなったものですから」と。それを聞いた磯貝と宮沢が、目を見合わせたのは言うまでもない。「そうそう九州の人たちにやられっぱなしじゃいられない。次は地元の、僕らウインズ勢が勝ちます!」と、揃って逆襲を誓っていた。藤田はまたも表彰台に届かず、無念の4位に。これに井川、岸が続いた。
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第3戦 (ザ・ワンメイク祭)
「行きも帰りも、うまくスリップストリームが使えました」と語る井川高博が、開幕戦以来のポールポジションを獲得。予選終了直前に前回のウィナー吉田宣弘を逆転、ただひとり1分54秒台を叩き出していた。井川、吉田に続いたのは自己ベストグリッドを得た小島雅也と九州3人目の刺客(?)となった宮本健一。ここまでコンマ5秒と差がなく、また今回も大接戦となることが予想された。
決勝では吉田が好スタートを決めて、井川を逆転。オープニングラップだけで1秒近く差をつけて、展開を予想に反したものとするかに思われた。だが、競い合いながら井川と宮本が、たった1周で吉田との差を詰めて急接近。やがて3台でトップグループを形成、それぞれ順位を入れ替え合う。そのトップ争いは結果的に予想どおり後続グループを近づけて、6台で覇が競われるまでに。だが、その状況の中において、7周目から最終ラップ突入時点では井川が必死にトップを守っていたのだが、それで良しとは後続はさせてくれなかった。
スリップストリームから抜け出し、1コーナーで前に出ようとしたのは、今回予選7番手だった岸良一。着実に順位を上げて、井川にプレッシャーをかける位置にまでたどり着いていた。1コーナーでこそ逆転はできなかったものの、そのまま並んでコカコーラコーナー、100Rを駆け抜け、そしてヘアピンで井川を抜いて待望のトップに躍り出る。その後、井川は吉田にもかわされるが、ゴール直前のストレートで刺し返し、なんとか2位でのゴールには成功する。
「ここまでの2戦とは逆の展開になりましたね! 集団が大きかったので、何かありそうな気がしたんですが、こうまでうまくいくとは思いませんでした。最後は本当に無我夢中。富士ではもちろん初優勝、オートポリスでは2勝していますが、もう3年だか4年勝っていないので、本当に久しぶりです」と岸は語った。吉田は連勝こそならずも、ランキングトップは死守。前回まで2位だった宮沢孝由が5位に甘んじたこともあり、岸がその座を奪い去った。
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3台のデミオとの混走で争われたN1000クラス。昨年の途中まで出場していたマーチは今回も姿を見せず、どうやら今年は完全なヴィッツのみの勝負となりそうだ。ポールポジションは第1戦の耐久でもクラス優勝を飾った深沢雅文で、2番手のてらだただしにつけた差は1秒7にも達していた。となれば、決勝も圧勝となることが予想された。実際、オープニングの1周だけで寺田を1秒も引き離す。そのまま差をぐんぐん広げていくのかと思われたが、逆に4周目から5周目は差を詰められた深沢。しかし、6周目からは再び差を広げていった。
「勉強させていただきました!」とレース後にてらだが言えば、深沢は「追いつかれるかと思ったよ」と。もっとも、これはベテラン流のリップサービスだろう。「最後はタイヤがタレちゃったのかな。楽勝? いやいや……。でも後ろ見ながら走っていたからね」とも語っていたのだから。深沢はこれで開幕戦に続く2連勝となった。てらだに続く3位は山田健が獲得。
一方、デミオクラスではR.P.M/Hの圧勝。予選では近藤貴久がコンマ2秒と遅れず続いたのだが、決勝では一度も接近を許されなかった。
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本当に1周だけ、文字どおりワンアタックで太田侑弥が2分2秒634をマークして、予選でトップに。ライバルが必死に何周も走行してタイムを刻もうとしているのをピットで見守り続けるが、結局誰も3秒を切れず。他を圧する速さと余裕を見せつけ、太田は決勝に挑むことになった。オープニングラップだけで1秒の差をつけ、2周目にはファステストラップも樹立。
ところが、2番手を走る藤木学は気づいていた。「太田さんのマフラーから妙な煙が出ていた」ことに。そこで、あえて太田を追おうとせず、後続を引き離すことだけに専念して走り続けていたその結果……。5周目に入ってすぐ、太田のエンジンが音を上げ、1コーナーでストップ。これで藤木に待望のトップが転がり込んできた。2番手には小島寛之、3番手には市丸聡が上がるが、その時すでに藤木は2秒半ほど先を走行。まさに狙いどおりの展開に。ひとり逃げる藤木に対し、小島と市丸、さらにデパマン石渡を加えた2番手争いは、最後まで壮絶に繰り広げられた。だが、9周目の1コーナーで市丸がついに前に出て、後ろの2台を封じ込んだままチェッカーを受けた。
「このクラスには全戦ではないですけど昨年から出場して、一度トップでゴールしたんですが、シートベルトに問題があって失格になっちゃったんです。だから、これが事実上の初優勝になります」と藤木。また市丸は開幕戦の総合優勝に続き、2位でフィニッシュしたことによって、連覇にまた大きな前進を果たすこととなった。
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ナンバーつきのロードスターによる『ロードスターカップ』には、今年からNB6Cによるクラスが新設された。残念ながら今回は八田新一の一台だけだったが、今後の増加に期待がかかるところ。これにより、4クラス混走でのレースとなり、ポールポジションを獲得したのはNB8Cの佐藤匡輔。ただひとり2分11秒台をマークし、2番手の松本朋樹をコンマ6秒差で従えた。また、上位を順当にNB8C勢が占める中、トップ10にNA8Cの佐々木誠司がひとり食い込み、それも総合7番手の大健闘。NA6CEでは小林弘典がトップながら、宮下進、渡邉直也らが僅差で続いており、決勝も大接戦になることが予想された。
決勝では松本が好スタートを切り、予選3番手の清水隆広を従えて1コーナーに。逆にポールの佐藤は遅れ、3番手で続くこととなった。この3台でのバトルは激しく、終盤には吉田健太郎も加えて目まぐるしく順位を入れ替える。しかし、最後に笑ったのは清水。コンマ4秒差で佐藤を振り切っての勝利となった。「けっこう接戦でしたね。特にきつかったのが1コーナー。スリップストリームを使ってみんな着いてくるんで、逃げ切るまでには至りませんでした」と辛勝だったことを明らかに。NA8Cでは佐々木が優勝。2位には草野俊博がつけたが、NB8C勢が間に入り、一度も佐々木のテールを拝ませてはもらえなかった。
NA6CEでは、宮下がオープニングラップのうちにトップへと浮上。序盤こそ渡邉、毛塚広幸らの接近を許したが、5周目にリードが約1秒にも達すると、逆に後続の争いが激しくなり、次の周には安全圏へ。逃げ切って嬉しい初優勝を飾った。2位は毛塚が獲得。
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今年からNB6Cでの出走も認められたものの、いざ蓋を開けてみればエントリーは従来どおりNA6CEのみ。それでも関西からの遠征も増え、活気も以前に増していた。ポールポジションを獲得したのは、「これまで最上位が7位。年末の練習から一気に開花しました」と語る野呂宗幸。もちろん初めてのポールだ。これに高橋和雄、あすか、坂田竜一が僅差で続く。
決勝ではフロントローに並ぶ野呂、高橋が同時タイミングといえるほど、絶妙のスタートを切って1コーナーに飛び込んでいく。その段階では上位陣が予選順位そのままに連なったものの、コーナーをひとつ通過するたび、トップ2台と後続の差は広がっていく。真っ先にスタンド前に戻ってきたのは野呂だったが、高橋はぴたりと背後につけて、続く1コーナーでパス。しばらくは野呂を高橋が従えて周回を重ねる。だが、終盤になって「タイヤが辛くなってきた」という高橋を野呂が8周目に捕らえてトップ再浮上。そこからゴールまでは激しい攻防が続く。勝負が決したのは最終ラップのコカコーラコーナー。ここで最後に高橋が前に出ることに。
「富士のスプリントは初めて。第1戦の耐久に出て楽しかったので、これからもエントリーするつもりです。長いストレートに、きれいな富士山のそば。気持ちいいレースを楽しみたいです」と、関西から遠征してきた高橋らしい優勝コメントとなった。一方、3位争いも最後まで激しかったが、僅差で坂田を従え、あすかが表彰台の一角に食い込んだ。「このレイアウトになってから、表彰台に立つのは初めてです」と、久々のお立ち台に大喜び。
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